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ローマ時代の水道橋の跡が残っている町は
現在のイタリア国内だけではなく、
古代ローマ帝国に支配されていた
ヨーロッパの各地方にあります。

その中でも、その背景とあいまって
絶景となっているのが、
フランスのプロヴァンス地方にある
ポン・デュ・ガールです。

水道橋というのは、水道管がまだなかった時代に
水の湧き出るところから、近隣の町や村まで
水を導いて運んでいた橋のことです。

一部だけを見ても分かりませんが、
この橋は元は全長50キロもあったそうで、
水が自動で流れるように、
緩やかな勾配がつけてあるそうです。

この橋は、3段階になっていますが、
一番上の小さいアーチがたくさんある部分の上を
水が流れていました。
真ん中の部分は人や馬が通る橋になっています。


この水道橋から学ぶことは、
古代ローマ人の建築技術のすごさだけではありません。
現在のフランス人の智恵も学ぶことが出来ます。

実はこの橋、一番上の部分を歩いて渡ることができます。
高さは50メートル近くあり、手すりも何もありません。

日本人の常識でいくと、
こんな観光スポットにある入場可能なエリアに
危険があってはご法度と
景観はさておいて、フェンスだの囲いだのつけて
当たり前だと思います。

しかし、フランス人の感覚からいくと、
事故を起こすのも自己責任!で
景観を壊してまで、安全性を重視しない
と言った感じでしょうか。

危険を感じる人は最初から登らなければいいし、
登るのであれば100パーセント自分の責任で
という潔さ。


子育てをしていて、いつも思うことがあります。

危ないからといって、すべて排除してしまうのが
子供にとって、本当に安全なのでしょうか?

昔の人は、熱さを教えるために、わざと
ストーブやアイロンに触らせていました。

ストーブは危険だからエアコンが常識。
公園で事故が起きれば、同じ種類の遊具が全国一斉に撤去。

除菌しすぎて、免疫がなくなりすぎているのも同様で、
今の日本は過保護になりすぎているのではないでしょうか?

物的豊かさが、心の豊かさを失っているように思えてなりません。

Comments

    • ドクトル・ヒルズ's comment
    • 2007年06月30日 17:08
    •  プロヴァンスの水道橋は世界遺産ですかね。たしかに素晴らしいものがあります。
       日本にも熊本県に「通水橋」という石造りのアーチ橋があります。高さは20メートルほどですが、ここにも手すりはありませんでした。高所恐怖症の私は渡ることが出来なかったです。今でも自由に渡れるのでしょうか ?

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